循環型社会を牽引
透明性と多様性で築く
持続可能な企業

2026.02.02 (2026.02.19 更新)
株式会社MERF

SDGs推進のきっかけを教えてください。

〜循環型社会を体現するトップランナーとして、透明性の高い経営体制を持つ〜

 

 当社はメタルリサイクル事業から創業し、2025年に40周年を迎えました。現在は、リサイクル原料も活用しながら自社工場で銅合金インゴットを製造し、世界中の多様な産業ニーズに応えています。

 創業以来「天然資源の少ない日本で資源の有効利用を透明性の高い所で行いたい」という企業理念を掲げ、事業に取り組んできました。SDGsは当社の経営方針や事業内容と親和性が高く、自社の取り組みを今一度見つめ直すことを目的に、富山県SDGs宣言を行いました。循環型社会を体現するトップランナーとして、取り組みをより明確に顕在化する必要性を感じているからです。

 銅鉱石は天然資源であり、日本国内では採掘できないため、主に中南米からの輸入に頼っています。近年、環境配慮への意識が高まる中、リサイクル製品やグリーン製品を積極的に利用する企業が増えてきました。当社は銅を中心とした非鉄金属リサイクルを専業とする国内唯一の上場企業であり、透明性の高い経営体制が強みです。こうした姿勢が各業界の大手企業からの信頼につながっており、世界的シェアを誇る大型船舶のプロペラメーカーや給排水バルブメーカーに加えて、AI関連機器やデータセンター設備など、幅広い産業の需要に応えています。

 

労働環境の整備や独自の取り組みで、従業員の健康維持に努めておられますね。

〜人的資本経営の促進と、新領域の技術革新を両輪で進める〜

 

 富山県SDGs宣言の目標1は「サーキュラエコノミーの心臓部分として金属リサイクル原料の再利用に貢献します」と掲げています。当社では、国内外から集荷した多様なリサイクル原料を活用し、銅合金インゴットを製造しています。幅広い産業ニーズに応えるためには、定められた配合率や用途に合った形状に仕上げることが欠かせません。その前段階として、選別やプレス処理を行い、限りある資源の再利用に取り組んでいます。

 リサイクル原料の処理や溶解を行う工場では、火傷や事故のリスクが伴うため、安全衛生管理の行き届いた環境づくりを促進しています。その一環として、ISO9001・14001に基づいた社内マネジメント体制を整備し、製造部門の役員を中心に「安全衛生委員会」を設置。社員アンケートの声を踏まえ、労働環境の改善を進めています。特に近年は猛暑対策が大きな課題となっていました。当社でも空調服の着用やスポーツドリンクの補給を実施してきましたが、2025年からは、富山県内では他社に先駆けて「暑さ手当(1日1,000円)」の支給も開始しました。

 産官学連携による技術革新にも力を入れており、現在は東京大学・金沢大学とともに希少金属に関する技術開発を進めています。「MERF」の社名は「MEtal Recycling for the Future」の頭文字に由来し、銅や非鉄金属にとどまらず、あらゆる金属を対象とした循環促進により、これからの地球全体の未来を考える企業への成長を目指しています。

 

工場に太陽光パネルを設置しておられますね。

〜再生可能エネルギー、リサイクル・リユースを導入し、持続可能な未来を拓く〜

 

 目標2は「環境に配慮した事業活動を通して、省エネやCO2排出量削減に取り組むことで、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、豊かな地球環境を次世代につなぎます」としています。当社ではその取り組みの一つとして、2024年3月から本社工場の屋根に太陽光パネルを設置し、自家消費型の発電を開始しました。発電量と消費量は、従業員がいつでも確認できる場所に表示しています。熔解炉を備える工場は電力消費が大きいため、再生可能エネルギーを導入することで温室効果ガス削減に貢献しています。

 また、事務所や工場の照明の殆どをLEDに切り替えました。省エネ効果に加え「手元が明るくなり作業がしやすくなった」という声も上がっています。さらに、近年はサプライチェーン全体の温室効果ガス排出量(スコープ3)の算定と開示が求められており、当社でも2025年3月からCO2排出量測定を開始しました。加えて、再生資材の積極的な活用や、運搬用パレットの再利用など、事業活動のさまざまな場面でリユース・リサイクルを意識した取り組みを進めています。

 

さまざまな経験や価値観を持つ人が活躍する、働きがいのある職場

〜多様性が力になる、誰もが輝ける職場づくり〜

 

 目標3は「ウェルビーイングの実現に向けて、多様性を尊重し、労働安全衛生の徹底と積極的な人材教育により、働きがいのある職場づくりを実現します」としました。当社では、国籍や性別にかかわらず、経営理念に共感する人材を採用しています。その結果、中国や台湾出身の従業員も在籍しています。また、女性管理職の比率も年々増加しております。現状の管理職登用者に占める中途採用者の割合は約半数占め、さまざまな経験や価値観を持つ人材が活躍しています。

従業員の声を反映し、育児休暇制度の拡充も行いました。ママの育休はもちろんのこと、祖父母を対象とした「イクマゴ(孫)休暇」やパパの育児休暇制度を新設し、会社として子育てを応援しています。

 業務で必要となる設備や機器についての資格取得は、会社が費用を負担し、取得後は資格手当を支給する制度を設けています。さらに、安全衛生に関する社内教育や産業医との面談・連携を通じて、従業員の健康を守る体制を強化しています。加えて、メンタルヘルスチェックの実施や、社員食堂で地元産野菜を使用した食事の提供など、心身の健康維持に向けた取り組みも進めています。こうした活動は、働きがいのある職場づくりへとつながっています。

今後に向けた意気込みを教えてください。

〜透明性の発信が、企業の成長と持続可能性を支える〜

 

 循環型社会の実現に向けた取り組みが世界的に進む中、当社は上場企業として、クリーンで持続可能な取り組みを明確に示していく必要があります。製造背景の透明性や企業活動を積極的に発信することで、取引先企業の皆様からの信頼につながり、それが企業の成長と持続可能性を支えると考えているためです。また、少子高齢化により多くの企業が採用に苦戦する中、当社ではSDGs宣言をきっかけに興味を持ってくれる学生が増えており、実際に入社へとつながったケースもあります。こうした動きは、当社の取り組みが新しい人材との出会いを生み出している証しでもあります。今後も、サステナブルな事業内容を世界に向けて発信し、企業としてのブランド力をさらに高めていきます。

 

株式会社MERF
担当者
経営企画部
中田智也
事業所住所
富山県射水市奈呉の江12-2
地域
射水市
業種
製造業
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